愛犬が滑ってしまう理由【後編】体幹や関節、性格や年齢の変化など、気づきにくい原因をやさしく解説

犬 滑る

フローリングで滑る理由は、足裏の毛や爪だけではありません。体幹の弱さや関節の負担、年齢による変化、性格や心理状態など、“外からは見えにくい原因”が重なっていることもあります。気づかないまま過ごしてしまうと、転倒や関節の痛みにつながることもあるため、少しだけ丁寧に観察してあげることが大切です。この記事では、前編で触れた身体的な原因に続き、愛犬の行動や年齢の変化から読み取れる“気づきにくいサイン”をやさしく整理しました。

犬が滑ってしまう理由のひとつに、体幹や筋力の弱さがあります。
これは「年齢が高いから」だけではなく、実は 子犬にも当てはまることなんです。
一見すると、老犬と子犬はまったく違うように見えますが、
どちらも “踏ん張る力が弱い時期” という点では同じ。
だから、フローリングのようなツルツルした床では、
ちょっとしたきっかけで足が流れやすくなってしまいます。

老犬(シニア犬)が滑りやすくなる理由

年齢を重ねた子は、どうしても筋力が落ちてきます。
特に後ろ足の筋肉は衰えやすく、踏ん張る力が弱くなりがちです。
さらに、

  • 関節のこわばり
  • 痛みをかばう歩き方
  • 反応がゆっくりになる
  • 肉球の乾燥

こうした“年齢による変化”が重なることで、
ほんの少しの滑りでも体に負担がかかりやすくなります。
シニア犬は、滑ることがきっかけで
腰や関節を痛めてしまうこともあるため、
「最近よく滑るようになったな」と感じたら、
少し注意して見てあげたいポイントです。

子犬が滑りやすい理由も“体の未発達”にある

子犬は元気いっぱいで走り回るので、
「滑るなんて関係ない」と思われがちですが、
実は 子犬もとても滑りやすい時期なんです。
理由は、

  • 体幹がまだしっかりしていない
  • 筋力が十分ではない
  • 歩き方が安定していない
  • 肉球が柔らかくてグリップ力が弱い

こうした“成長途中の体”では、
勢いよく走ったときに足が流れ、転んでしまうことがあります。
特に子犬は関節がまだ弱いので、
滑ることで膝や腰に負担がかかりやすい時期でもあります。

成犬でも油断できない理由

成犬は筋力が安定しているように見えますが、

  • 運動不足
  • 体重の増加
  • 急な環境の変化

などが重なると、踏ん張る力が弱くなることがあります。
特に小型犬は体が軽いぶん、
ちょっとした滑りでも体が大きく揺れやすいため、
成犬でも油断はできません。

おうちで気づけるサイン

体幹や筋力が弱っているときは、
歩き方や立ち方に小さな変化が出ることがあります。

  • 立っているときに後ろ足がプルプルしている
  • 歩くときに足が外側に流れる
  • 座るときに片側に体重をかける
  • 走り出しでツルッとしやすい
  • 段差を嫌がる

ひとつでも当てはまるなら、
「踏ん張る力が弱っているのかも」と気づくきっかけになります。

気づけた今日が、あの子を守る一歩になる

体幹や筋力の低下は、
老犬でも、子犬でも、成犬でも起こりうることです。
でも、
「もしかして…」と気づけた今日が、
あの子の未来の痛みを減らす大切な一歩になります。
滑りやすい床と弱い踏ん張りが重なると、
ケガにつながりやすくなるからこそ、
気づくことがいちばんの予防になります。

犬が滑ってしまうとき、
「足が弱いのかな」「床が滑りやすいのかな」と考えがちですが、
実は 関節や腰の痛みが原因で踏ん張れない こともあります。
痛みがあると、犬は無意識に体重のかけ方を変えたり、
足をかばうような歩き方になったりします。
その結果、
ちょっとした動きでも足が流れやすくなり、滑りやすさが増してしまうんです。

こんなサインはありませんか

関節や腰に痛みがあるとき、
犬は小さなサインを出していることがあります。

  • 後ろ足をスキップするように歩く
  • 座り方が左右どちらかに偏っている
  • 立ち上がるときに時間がかかる
  • 階段やソファを避けるようになる
  • 急に滑ることが増えた
  • 歩くスピードがゆっくりになった

ひとつでも当てはまるなら、
「痛みをかばっているのかも」と気づくきっかけになります。

老犬(シニア犬)は痛みを隠しやすい

シニア期に入った子は、

  • 関節のすり減り
  • 筋力の低下
  • 反応の遅れ
  • 肉球の乾燥

こうした変化が重なり、
痛みを抱えながら歩いていることも少なくありません。
でも犬は、痛みを我慢してしまう生き物です。
だから、滑るという行動が
「痛いよ」という小さなサインになっていることもあります。
特にシニア犬は、
滑ることでさらに関節や腰に負担がかかりやすいので、
早めに気づいてあげたいポイントです。

子犬も“痛み”が滑りやすさにつながることがある

子犬は元気いっぱいですが、
実は 関節がまだとても弱い時期 でもあります。

  • パテラ(膝のお皿が外れやすい状態)
  • 成長痛
  • 遊びすぎによる軽い炎症

こうした“成長途中の痛み”があると、
踏ん張る力が弱くなり、滑りやすくなることがあります。
特に子犬は勢いよく走ることが多いので、
痛みをかばった瞬間にツルッと滑ってしまうこともあります。

成犬でも起こりやすい理由

成犬は元気に見えても、

  • 運動不足
  • 急なジャンプ
  • 体重の増加
  • 過去のケガの名残

こうした理由で関節や腰に負担がかかり、
痛みが滑りやすさにつながることがあります。
「若いから大丈夫」と思わず、
歩き方の変化に気づいてあげることが大切です。

気づけた今日が、あの子の未来を守る一歩になる

関節や腰の痛みは、
見た目ではわかりにくい原因のひとつです。
でも、
「もしかして…」と気づけたあなたは、
すでにあの子の未来の痛みをひとつ減らしています。
老犬でも、子犬でも、成犬でも、
痛みをかばう歩き方は滑りやすさにつながるからこそ、
気づくことがいちばんの予防になります。

犬が滑ってしまう理由は、体のつくりや環境だけではありません。
実は、その子の性格や気持ちの状態が影響していることもあります。
「怖がりだから」
「慎重だから」
「元気すぎるから」
そんな“その子らしさ”が、滑りやすさにつながってしまうことがあるんです。

慎重な子・怖がりな子が滑りやすい理由

慎重な子や怖がりな子は、

  • 歩幅が小さくなる
  • 足をしっかり前に出せない
  • 体がこわばる
  • 床の感触に敏感になる

こうした“緊張した歩き方”になりやすく、
その結果、踏ん張る力が弱くなって滑りやすくなることがあります。
行動学の現場では、犬の2~3割くらいは不安傾向が強いといわれることが多く、緊張で歩幅が小さくなることがあるそうです
特にフローリングのようなツルツルした床は、
「怖い」と感じるだけで体が固まり、
余計に足が流れやすくなってしまいます。

元気すぎる子も実は滑りやすい

一方で、
「うちの子は怖がりじゃないから大丈夫」と思われがちな元気な子も、
実は滑りやすいタイプです。
理由は、

  • 勢いよく走り出す
  • 急に方向転換する
  • 止まりきれない
  • 興奮して足の動きが雑になる

こうした“勢いのある動き”が、
フローリングではそのまま滑りにつながってしまいます。
特に子犬は、
体幹が未発達 × 元気いっぱい
という組み合わせで、転びやすさがぐっと上がります。

老犬(シニア犬)は心理の変化が滑りやすさに影響することも

シニア期に入ると、

  • 周りが見えにくくなる
  • 音に敏感になる
  • 不安を感じやすくなる
  • 慎重さが増す

こうした“心の変化”が起きることがあります。
不安や緊張が強くなると、
体がこわばり、足の動きが小さくなり、
滑りやすさが増してしまうことがあるんです。
「最近、歩き方がゆっくりになったな」
「前より慎重になった気がする」
そんな変化も、滑りやすさのヒントになります。

環境の変化も心理に影響する

犬は環境の変化にとても敏感です。

  • 引っ越し
  • 模様替え
  • 家族構成の変化
  • 新しいペットの迎え入れ
  • 飼い主さんの生活リズムの変化

こうした変化があると、
不安や緊張で歩き方が変わり、
滑りやすくなることがあります。

気づけた今日が、あの子の気持ちを守る一歩になる

性格や心理は、
“その子らしさ”そのものです。
だからこそ、
「この子はこういうタイプだから滑りやすいのかも」と気づけるだけで、
あの子の気持ちに寄り添うことができます。
老犬でも、子犬でも、成犬でも、
心の状態は歩き方に影響し、滑りやすさにつながるからこそ、
気づくことが大切なんです。

体幹の弱さや関節の負担、年齢による変化、性格や心理状態など、“見えにくい原因”を知ることで、愛犬の小さなサインにも気づきやすくなります。滑りやすさはひとつの理由だけで起こることは少なく、いくつかの要因が重なっていることがほとんどです。だからこそ、今日気づけたことを少しずつ整えていくことが、愛犬の安心につながります。もしまだ“身体まわりの原因”をしっかり見られていない場合は、前編で紹介した足裏の毛や爪、肉球の状態も合わせて確認してあげると、より安全な環境に近づけます。小さな見直しの積み重ねが、愛犬の未来のケガをそっと遠ざけてくれます。

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